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粉雪さんの体験記<その@>   1、はじめに  私がカルトと言われる某団体を脱会して、8年が経ちます。  団体で活動していた頃の私を思い出すと、脱会できたことは 奇跡だと思っています。と、書くとかなり妄信的でバリバリ 活動していたように感じるかもしれませんが、事実は逆で、 私は冴えない会員でした。団体の教えは真実で、団体の 教えに従うことは善だと確信していたので、いつもばりばり 何の迷いもなく活動したかったのですが、気持ちに波が ありました。いい時は凄く頑張って実績(新会員の勧誘、 団体の商品を売りつける等)を出すのですが、落ち込むと 最悪の状態でした。・・・落ち込んだ時にもうやっていけないと 思い、活動もできなくなり、このまま脱会するのかなぁと 思っても、団体の人に励まされたり、教義から抜けられず、 いつの間にかまた元気になり、また活動をしているのでした。 団体で実践(私の場合主に勧誘活動)をはじめてから 脱会までそんな感じの繰り返しでした。 私は団体の人たちが大好きで、依存していました。落ち込めば 落ち込む程団体の人に電話をしていました。こんな私が 団体の人と離れられるはずはないと思っていました。 (脱会時の葛藤は後のレポートで書きます。)  それでも脱会できました。これも私の両親、弟、親戚、 脱会カウンセラーの人たちの(それこそカルトで言われていた 自己犠牲の愛・・皮肉なことにそれはカルトの中ではなく、 外にありました。)お陰で、感謝してもしきれない思いで一杯です。 最近この感謝を忘れており、反省しています。   カルトの奇妙な点ばかり世間では表現され、「何であんな ところ入るのだろう?何であんな変なこと信じるのだろう? 何であんな変な人(教祖)信じ、慕うのだろう?」とカルトに 縁のない人は言います。(私がカルト脱会者だと知らない 私の旦那もそう言っています。) でも、誰もが入る可能性があります。一般に真面目で 純粋で悩みを抱えている人が入りやすいと言われていますが、 実際私がカルトにいる間のまわりの会員を思い出しても、 それと逆の人も一杯いました。 そして、私の所属していたカルトが社会で問題となり、 マスコミでかなりの時間とりあげられ、カルト名を知らない 人がいない!という事態になった後でも多くの人が入信して きました。最初はカルト名を伏せ勧誘し、巧妙に マインドコントロールして、団体名が明かされた時にはビックリ しながらも受け入れているのです。(勿論受け入れられず、 その時点で辞める人もいます。)  カルト信者である間は、自分がマインドコントロールされている なんて思いませんでした。全部自分の意思で選んでいると 思っていました。特に私は一般社会で働きながら、団体の 人と共同生活もしてなかったし、一般社会からの情報も 入ってくるし、辞めようと思えばいつでも辞められるのにやって いるのだし・・と。実際自分で辞める人も多くいるので。(これは 現カルト信者の当時の私と同じ立場の人はみんな同じことを 言います。)でも、実際はこれしか選択肢がないのを選ばされて いたのを、目に見えない糸で私の心を操られていたことを 気づかされました。  マインドコントロールは恐いです。普通の人が善なる目的の 為に、それが救いになると信じきって反社会的なこと、殺人まで 犯すのですから。私はそこまではしませんでしたけど、でも、 実際命令されていたら、やっていただろう・・と思うとぞっとします。  カルトはある意味、とても居心地がいいです。 自分の意思で決めることがなくなるので、ある意味楽です。 カルトの仲間達との人間関係は同じ目的の為同じ苦労をし、 同じ価値観をもっているので一体感をもて、本当の家族以上に 仲良くなれ、心許せます。でも、脱会するとその関係も偽者 だったということがわかります。あんなに仲良かったのに・・間違いが わかり、脱会した途端牙をむくか、冷たく接しられ、関係を 絶たれます。これはショックです。  カルトを辞めて最初に気づいたこと・・「カルトに所属している 間は社会に背をむけていることになるんだ」と。  自分の意思で行動でき、決定できること・・本当の 自由はいいものです。 実際は、カルトにいればこんな悩みも苦しみもなかった だろうなぁと思うことも多々ありますが、それでも全て自分の 意思で自分で選んだものだから、受け入れられます。 自由には自己責任が伴います。その責任をとっていくこと、 それはカルトで最も欠けてくるところだと思います。  脱会して8年・・私にとってはある意味過去のこと、ものです。 でも、カルトに入って、辞めたことで今の自分があるのだし、 入信から今までのことを振り返る為にこの体験記をかこうと 思います。そしてそれが今苦しんでいる人達の力に少しでも なれたら幸いです。
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