以下の文は、NPO小諸いずみ会会報2005年12月号より
「いのちの家」所長の、川崎経子先生の文章を、御本人に
直接お会いし、許可を得て、掲載しております。






 さて今回は「霊の祟り、因縁」について、前回に引き続きもう一度だけ、
念には念を入れて考えてみたいと思います。というのは、人間は理性より
感情に支配されがちですから、理性できちっと分かっていたとしても、
情が働くと何となく霊の祟りや因縁を否定しきれなくなるものなのです。
そして「霊界とは、理性の立ち入りを許さぬ人智の及ばない幽玄の世界、
なにやら存在するらしい。だから因縁だってあながち否定できない」
となって、正体不明の漠然とした不安にいつもつきまとわれてしまうのです。
しかし、一つだけ、はっきりこの不安を否定できる方法があります。
ちょうど「占い」のところでご一緒に考えたように、本当にバカらしい
ことですが、次のようなことを想像して考えてみてください。
「もし霊がこの世に影響を及ぼしたら、この21世紀の時代にどんなことが
起こるか」と。結構楽しい頭の体操にもなりますよ。

もし霊がこの世に影響をおよぼせるとしたら、霊たちは「私も、私だって…」
と争うように世間一般で活動する様子がキャッチできそうです。
まず私の所へは、もう何十年も前に亡くなった私の父と母が、
「経子、よく頑張っているね。パパもママも天国で祈っているよ」
って言いに現れてくれて、なつかしいご対面ができそうです。嬉しいことです!
そして統一協会によって、いい加減なウソ八百の因縁話をデッチ上げられ、
愛する子孫が何千万円も騙し取られているのを知ったご先祖様たちは、
統一協会に何らかの形で怒りの講義をぶつける筈です。そして
前回記した因縁話「吉展ちゃんトーク」の吉展ちゃんの7代前のご先祖たちも
「私たちは誰も吉展ちゃん殺しの犯人の小原保の7代前の先祖なんて
殺しておらん!ウソのデッチ上げは許さんぞ!」と講義のデモを夜な夜な
繰り広げるのです。そして人権侵害ならぬ霊権侵害の名誉毀損の裁判を、
統一協会を相手に起こすこと間違いなしです。その結果、すべての
事実は白日の下に晒されるのです。もう統一協会は、他人の先祖を悪用して
因縁話をつくり、それを利用して他人の財産を収奪できなくなり、
メデタシメデタシとなります。

親は子供を愛します。先祖も子孫が可愛いのです。自分の子孫に自分の罪の
蕩滅(罪ほろぼし)をさせようと願う先祖がいるでしょうか。ご先祖様
こそが子孫に「欺されるな。あれは統一協会という悪い団体だ。入ったら
マインドコントロールされ、ウソが平気で言えるとんでもない人間になって
しまう。決して行くな」と夢中で停めてくれ、不幸を未然に防ぐ活動を
してくれる筈です。一般社会で万一殺人事件があったとしても、
殺された人の霊が警察に「私は○○という人に殺された、。死体は○○に
埋められているから至急調べて欲しい」と通報するでしょう。殺人、詐欺、
恐喝は勿論、そして統一協会の霊感商法もこの世から姿を消している筈です。

ちょっとずるい霊がいて「どこの宝くじ売り場に何日の何時に行き何枚
買え」と教えてくれたり、株の売買の支持をしてくれたら、怠け者は
仏壇に手を合わせて、よくよく先祖の霊にお願いして昼ねしていれば
よいことになりかねません。労働意欲は減退し、自立心は奪われ、
「マザコン」(マザーコンプレックス)ならぬ「霊コン人間」が
多くなって社会が混乱するでしょう。こうなると平和な生活を維持して
いくため、「霊関係学科」が大学に設置されるに違いありません。
このように「霊がこの世に影響を及ぼせたら・・・」という想像は
限りなく広がっていきます。あとは皆さんでバカらしさに耐えて
じっくり想像してみてください。

でも「死者に口なし」死者の霊は持ち上げられようと、無実の罪をなすり
つけられ、おとしめられようと、抗議ひとつできないのです。
幽霊など思い込みの産物。死者は誰一人あの世からこの世に手出し一つ
できないのです。

霊は私達を決して脅かしません。逆に私達は先祖が守り育ててくれた
自然や文化の恩恵の中に生かされているのです。この感謝を
忘れてはなりません。私達が少しでも誤りの少ない生涯を送り、
よりよい社会をつくっていくためにも、先祖一人一人の生涯や
彼らの足跡である歴史に学び、その功罪に対する正しい批判をもつことを
先祖は喜んでくれるはずです。

統一協会のように、ただ自分たちの組織の金儲けのために、今は亡き
人々を利用し、その人格をおとしめて因縁話を作り上げるなど、人間として
許すべからざる行為です。他人の家の先祖までも手玉にとって
もてあそぶことはもってのほかです。人間として、こんな傲慢がある
でしょうか。

統一協会の脱会者は何かあると、霊界のどんな事情がこの事柄の背景に
あるかと、つい考えてしまう癖をもっている人が多いようです。
だいぶ前の話です。やはりそうした脱会者がいました。彼はテレビで
アメリカ人選手が広島球場で満塁ホームランを打つのを見た時、
霊界の強迫観念から解放されました。広島では60年前、アメリカの
原子爆弾によって何十万人の人々の命が失われました。苦しみ
悶えながら死んでいった何十万人の人々の霊が、もしこの世に
働きかけられるとしたら、吉展ちゃんを殺した小原保の7代も前の
古くかすんでしまった霊の力とは比較ならない強烈なパワーが
働く筈です。原爆を落としたアメリカの国の国籍を持つ選手が、
まさかもまさか、満塁ホームランを打てる筈がありません。

「霊の働き」とか「霊力」とか、あるともないとも断言できない
得体のしれない不気味な力は、あると思えば適当なこじつけに
よって実感を作り出すことも可能です。無いと思っている人は、
こんなものに脅かされず、いつも心は平和です。「考えても無駄だ。
どうせ分からないのだから」と放置しておくと霊の強迫観念から
いつまでも自由になれず、後ろ向きに原因を尋ねてくよくよする
生活になってしまいます。

私はクリスチャンですから、神のみ手による導きをハッキリと
信じて76歳まで生きてきました。愛の神に導かれる生涯は、
おどろおどろしい霊界から全く自由で、いつも希望と平安に
満ちていることをここに付記します。




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